2013年1月13日日曜日

KSR80キャブレターアイシング対策

KAWASAKI カワサキ/サービスマニュアル(基本版)
KAWASAKI カワサキ/サービスマニュアル(基本版) KSR-2


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KSR80を雪上レーサーマシン化 その3(完結編)
クラッチの不具合も解消しKSRは、今直ぐにでもバリバリ走れそうですが、実際は雪の上では絶対に走れない弱点が残っていますので今回も、みーさん、エビちゃんと3人で作業を行いました。

この記事については、ノウハウの部分でもあり、あえて隠している方も多いかと思います。
僕等が実際に困った時に探しまくっても、詳しく記述されているサイトやブログが殆ど無かったという事実がありましたので、あえていつものノリとは違う感じですが詳しく記載をしました。
車両のアイシングで悩んでいる方は、とても多いと思いますし、全ての車両に応用出来ますからこの記事が少しでもご参考になればと思います。

氷点下近くで、100%アイシング(張り付き)をするキャブレターの対策作業

このバイクの最大の致命傷はキャブレーターのアイシングです。
アイシングってなんだ?の方は、グーグルで「キャブレター アイシング」と検索してください(笑)

アイシングにもいろいろな症状がありますが、このマシンは張り付きが顕著で、氷点下になったら即症状が出現します。

張り付きは、キャブレターの筒部分が凍り付きスロットルバルブが動かなくなる、または固着するという状態でスロットルが開かなくなったり、全開で張り付いたりすることを言います。

昨年、このテーマで深夜までファミレスで仲間内でアイディア出したりなんて地味なことしていたおかげで、すんなりとスムーズに作業できました。1年間考えてまとめた下記の3つのポイントを押さえることでアイシング対策にあたりました。

  1. キャブレターを温める
  2. キャブレターを冷やさない
  3. キャブレターを濡らさない

キャブレターを温める

キャブを温めるには、間接的な方法と直接的な2つの方法が思いつきます。
電熱線や熱媒体でキャブレターのボディを温める方法と、エンジン廻りを遮蔽し外気と別けることによってエンジン自体の発熱で周囲の温度を保つ方法です。

キャブヒーターも、純正部品や市販品やDIYなど色々な方法があります。
よく調べてみると、純正または市販品のキャブヒーターは、ほぼすべてMJの経路をまたはフロートを、電熱で温めるというものが殆どでした。

このマシンの症状から考えると余り効果が期待できず、結構高価な品物でもあるので見送ることにしました。

キャブレターのスロットルボディの摩耗による気密性の低下が原因なのではと思っているんですが、筒自体を温めるにはDIYによる作業になります。

ブログ等を調べるとラジエタードレンやパイプから分岐させてホース経由でクーラントを用いて温める方法をKSRで行なっている記事が数件ありましたが、部材の手配や純正品ホースのカットなど、春にもとに戻す際に面倒だし部品点数もおおくなります。また、転倒時に再スタートができなくなるリスクが高いので残念ですが却下です。

他に思いつくのは、AC12Vの電熱線を引くなどありますが、今回試したのは、排熱を使う方法です。

ブログやサイトでは見つけることが出来ませんでしたが、昨年八剣山でKSRを乗っている方から排熱を使う方法なんかもあるんだよと、聞いていましたのでそちらの方向でチャレンジしました。

排熱使う方向なんだけど銅線で行けるかなー?と電装大好きKSR大好きな、えびちゃんに相談すると、材料もあるよ~作業も手伝うよ~と!感謝!

KSRはキャブレターがシート下にあり、エキパイも、左側からシート下で右側に入り、サイレンサーは右側ということでキャブを避けるようにエキパイが通っています。

左側にあるチャンバーエンド部と、キャブレーターの筒の間を、電熱線(銅線)を往復で這しました。


また、エンジンエキパイ差し込み部分から、右側のシリンダーに接触させつつキャブレターの筒までという2経路で銅線を施工しました。


銅線間の密着を良くするため横巻きも行い、そこに半田を流して、更にはホットボンドを落としました。また、銅線との接触部分(各熱取り出し口とキャブレターの筒の部分)には、高価な熱伝導グリスの代用としてCPUグリスを塗りこみました。

この作業は、エビちゃんにほぼ全ての作業をやってもらいました。


キャブレターを濡らさない

キャブレターが濡れればそれだけで、外気が氷点下やそれに近いとなおさら、表面から冷えていきます、雪の上を走るため雪が舞って入り込むのは防げませんから考えると、とても困難な対策です。上の画像の様に、通常状態でも、むき出しになっているキャブレターです。これにシュラウドを取り付けたとしても、横からの見た目だけは塞がって見えていても、キャブレターを完全に濡らさないように、全く雪が入り込まないようにするのはとても難しい事です。

そこで、シンプルに、キャブレター自体を何かでカバーしてやることにしました。スペース的にアルミ板とか、そんな物をワンオフで作っても設置固定するスペースも皆無ですから、柔らかい素材で包むことにします。安価で保温性もあって、失敗しても何度でも繰り返しトライが出来る素材として、100均でネオプレーンのペットボトルウォーマーを購入してきました。ホースや、銅線分の逃がしを作り、長さをキャブサイズにカットをしてキャブレターを下側からスッポリ包み込み、タイラップで固定しました。これだけですが、これだけでも、キャブレターに直接雪が掛かるとか、溶けた水がキャブに着くという事は簡単に避けられますし、ダイソー物ですが保温性というところにも若干期待しております(笑)


キャブレターを冷やさない

そして最後に、目張りです。

これをやらないと、銅線にせっかく伝わった熱も、走行風で冷めてしまいます。

フロントマスクを外し、フロントフォーク間、フレーム前方、シュラウド下のエンジン両サイドを、アルミシート、ガムテープで全て覆いました。アルミシートは転倒時にバタつく可能性があるのでボルトと共締めできるところは共締をし、ガムテープできっちりと取り付けました。アルミシートは100均で数枚購入したものです。キャンプ用のものだと強度はありますが固く厚く加工に向いていません。
作業しやすい方を優先しあえてペラペラのアルミシートです。100均で見かける自動車用のサンシェードは薄くて強度もありそうで使えそうですね。

これで、エンジン部分が外気と遮断される状態になりました。
外気で冷やさない、雪の侵入大幅に減らせる、エンジン温や排気温が内側に少しでもこもり、前述のキャブレターを温めるで触れた、間接的な方法でキャブレターを温めるという効果もあるのではないかな?と、良いことずくめで有ることを期待しています。

ということで、雪上レーサー化の全ての作業が終わりました。

今のところ、マイナス10度近い八剣山のコースOPENの際でも、恐れていたアイシングは一切起きませんでした。それどころか1時間アイドリングさせてテストしましたが、オーバーヒートもせず、シートやアルミシートからも溶けた匂いもせず、とりあえずテスト結果はバッチリというところでしょう。乗っているうちにアイドルが少し高くなっていきますが、熱のせいでしょう・・温め過ぎ?

後は、バイクはもちろん体を壊さないように、仲間で雪上レースを楽しみたいと思います。


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